アメリカ製の放射能測定器CDV-715

放射能測定器の先進国といえば、やはりアメリカが当然ながらどーーんとメダリストのごとく上位に出てきます。

TMI(スリーマイル島)原発の事故以来、いろんなところで使われてきた老舗の測定器をひとつご紹介します。

放射能測定器 CDV-715という名称で、写真をご覧になるとお分かりのように、いかにも年代物という印象です。
年代物でも現役で、1960年に発売後、累積で50万台以上の販売実績があるというので一応その点での信頼性は充分なようです。

ロサンゼルスにあるVICTOREN社の製品で、Amazonでは26,400円と表記されていますが、ここのところ放射線測定器自体がどこでも品薄状態のため、プレミアがついたり中古品がかなりオークションでも売買されているようです。

実績という点では米軍のお墨つきがあり手ごろな値段なのですが、いくつか取り扱い上で知っておいたほうがよいことがあります。


まず、GM管を用いた通常、私たちがイメージする放射能測定器のガイガーカウンターでは無いということです。
方式として電離箱を用いた電離式サーベイメータといって、この方式自体がもはや旧式の分類にあたります。

メータは写真のようにアナログ式ですが、英語表記で日本語、カタカナなどの表記がありません。

それからメータで示される放射能の単位ですが、ガンマ線を検出しレントゲン/時となります。

なにこれ?と思われる方に換算式を説明します。

CDV-715の最小目盛単位は0.01R/Hr(レントゲン/時)です。
これは最近よく聞く単位であるシーベルトで表現すると100μSv/Hr(マイクロシーベルト/時)となります。
つまり目盛の単位を10000倍したのがマイクロシーベルトだということです。

ところで自然界に存在する放射線レベルは、約0.01から0.05μSv/h(マイクロシーベルト/時)というレベルです。

何を言いたいかというと、かなりの高レベルのエネルギーをもった放射線でないと検知できないということです。

このあたりに古さを感じるわけですが、それでも実績豊富なため底堅い人気があるのは確かです。

このCDV-715の目盛がピクピク震えるようであれば、あなたはかなりの放射線を浴びる場所にいるということになります。

できればピクリとも反応して欲しくないですが、それでは故障しているのではないか?と懸念される方も出てきそうですので購入を検討される場合は、保証のついた新品に限ります。

福島第一原発周辺では、元気よくメータが振り切れる場所もたくさんあります。都内では今のところ反応を期待しても難しいようですが、メータが動き始めたら逆にそれだけ汚染も進んできたという証拠にもなります。

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